新生児の育児は「ブートキャンプ」だと思う。

さて、「新生児」が生後1ヶ月までの子供を指すという定義すら知らなかった私ですが、、、。


幾度となく誰かから、

「生まれてすぐの小さい赤ちゃんは楽だよー、おっぱい飲んで寝てるだけだから。動き回ったり、走り回ったりしたら、もう大変なんだから〜!」

と聞いていたのは記憶に残っており。


ホウ、では新生児は1面って感じなワケですね。

これをクリアすると徐々にレベルが上がっていくと。。。。

なるほど、育児もママが段階をおって成長するとは、

人間摂理とはやはりリーズナブルにできてますね。

と漠然と思っていたわけです。


目に入れても痛くなさそうなくら可愛い我が子が生まれて実体験を振り返った感想は、

いやいやいや、1面、いきなりレベル高すぎるでしょ。。。と言うもの。


こっから更にレベルが上がっていくの?

1面の最初のクリボーに当たるタイプの私がヘタレなの?と思いつつ、


これは「子育てマインド」にリセットされるためのブートキャンプだ!


と言うのが、私が最初の3週間程で辿り着いた結論なのでした。


【ブートキャンプ】(アメリカ英語: Boot Camp)とは、アメリカ合衆国で「新兵訓練施設」を意味する口語表現である。転じてアメリカ軍の新兵に対して行われる教育・訓練プログラム(新兵訓練)自体を指すようになり、さらには軍隊式トレーニング全般を意味するようになった。(Wikipediaより)


痛い、

眠い、

お腹すいた、

トイレ行きたい、

外出たい、外界と接したい、ゆっくり考えたい、パソコン開きたい、新聞読みたい、、うわぁー


・・・という、あらゆる欲望全てに、赤ちゃんが優先する、

というトレーニング。


「ふんぎゃ・・」と言う微かな音が全ての行動のスイッチであり、

よし、ここで寝てくれれば後1時間はフリー、とか、

あぁ、前髪で鼻がかゆいから抱っこから降ろしたい、、とか、

新兵のあらゆる煩悩にチャレンジして来るのです。


恐らく、今後の育児において、病気とか、夜泣きとか、イヤイヤ期とか、

二人目とか、大変なことは沢山あるんだと思う。


しかし、まず、最初のステップとして

「自己の欲望、自分そのものよりも、何よりも赤ちゃんが大事」

という今まで見えていた世界と全く違う、

半強制的な「赤ちゃんファースト」なマインドセットづくりの

徹底的なハードトレーニングされているのではないか。


それがブートキャンプのブートキャンプたる所以だと思うのです。


***


「2−3時間ごとに授乳で、赤ちゃんは泣くし、寝られない」

そんなイメージはなんとなく想像ついていたものの、

この3週間は予想以上の辛さとの実感だったわけで、

一体何がそう思わせるのか。


以下の三つくらいに集約されると思う。


その1:出産からの体の回復が途上


いやいや、鼻からスイカ、、、の後始末の件ですよ。

「出産の痛み」についてはみんな話すけれど、

出産「後」の痛みについては、誰も何も言ってなかったじゃん、、と言いたい。


よく考えればそりゃそうなのだが、

眠るとか、排泄とか、椅子に座るとか、くしゃみとか、とか

そういう基本的な生活もままならないとまでは思っていなかった。


救世主ロキソニンが「6時間ごと、一日3粒までです」という

無慈悲なルールに縛られていることにより、

「あぁ、あと何時間」「あぁ、薬が切れそう、、」

というジャンキーばりの気持ちで過ごさざるを得ないわけで。

Another救世主「実家の母」のサポートがある私は

どれだけ恵まれているんだろうと思う。


その2:ちょっとしたことで不安


人生で「ウンチ」をこんなに有り難く思う日が来るとは・・。


ウンチの回数やミルクの量やタイミングは勿論、

目の色、しゃっくり・げっぷ、湿疹、鳴き声、吐き戻し…

日々出て来る不安な要素。


どんな些細なことでも、初めてだから、

大丈夫なのか、あっているのかわからない。


誰か「その対応で正解!」とか「それは心配ない!」とか

側で判定してくれたらどんなに楽か。


グーグル先生に助けを求め、

怪しいキュレーションサイトやフェイクニュースのトラップを避けながら、

検索ワード「新生児 〇〇」を連発。

世の中にこんなに同じ悩みの人がいたのね、と安心したりする。


この手探り感、不安感という精神負荷が

「大変さ」を倍増させている。


その3:意思疎通が取れない


数年前、某大学教授をされている女性に「子育てって大変ですか」って聞いた時、

「意思疎通ができない生物と一日一緒にいるって、そんなこと言っちゃいけないけど、大変よね。。。」と言っていた。


多分、普段ロジックで考える人ほど、

「泣く」ことしか自己表現手段を持たない

赤ちゃんとのコミュニケーションに慣れるまで

苦労を感じるのでは無いだろうか。


おギャンな我が子を呆然としながら抱っこしつつ、

お腹が空いてるのか、痛いのか、眠いのか、つまらないのか、、、

教えてーー!と。


この点は自明だったはずなのに、実際24時間目の当たりにすると、

早く「鳴き方でわかる」的な熟練ママになりたい、

早く喋って欲しい、と切に思い、

そして、可愛いはずなのにイライラしてきたり悲しくなってきたりしながら、

そんな自分に対して、

みんな余裕でできてそうなのにこんなに苦労しているのは私だけ!?

私が甘いの!?私がダメなの!?とデフレスパイラルに陥る。


***


子育てに出口・ゴールは無いと思いますが、

個人的にブートキャンプの一端のゴールは「一ヶ月検診」だと据えていて、

文字通り汗と涙(※ホルモンバランスで涙腺弱め)を流しつつも、


自分の体調が日々緩和されてきて

人間の回復力の強さや痛みを忘れる力に感謝したり、


少しづつ赤ちゃんの様子が理解できるようになって

幸せを噛みしめたりしながら、


この修行をほふく前進して乗り切るしかないのでありました。


ちなみに、以前、

「フランスはどう少子化を克服したか」(高崎順子・新潮新書)という本で

フランスでは出生後2週間「男の産休」が制度化されている※と読んだ。

(※子供の誕生時に3日間の出産有給休暇で入院中一緒に過ごし、その後11日間連続休暇を取得する所謂男の産休が2002年から制度化(労働法・社会保険法に定められ雇用主は拒否できない)2012年時点で7割の父親(公務員9割)が取得している由。)


この生後2週間の休暇が「赤ちゃんと知り合う時間」として、

男性のその後の育児観に大きな影響を与えるというが、

今なら、「そうだろうな」とよくわかる。


この最初の2週間を一緒に新兵として試行錯誤するというのは

ブートキャンプを一緒にくぐり抜けることで、

「親体質」のマッスルができているのではないだろうかと思う。


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