今日、学生達が注目していたこと:公聴会。

日本ではあまりニュースになっていないかもしれないが、

今日のケネディ・スクールはトランプ大統領が指名した

最高裁判事候補のカバノー氏の公聴会が皆の注目を集めていた。


学生用ラウンジではテレビがつけられていて、

公聴会の様子を沢山の学生達が見つめており、

また、学内では至る所で中継を集まって見ている人々がいた。

授業をサボって見続けた人も結構いたようだ。


公聴会の内容は、大学教授のフォード氏が35年前の学生時代に

カバノー氏から性的暴行を受けたと訴えた事について、

フォード氏が宣誓の元、上院のJudiciary Committeeで証言したものだ。


私は授業の合間の一部しか見れなかったが、


凛として真摯に質問に答えるフォード氏の姿、

それについて「辛い中で国民の義務を果たして勇気を持って申し出たことに感謝する」

という主旨の民主党系の議員のコメント、

(それを聞いてテレビの前で拍手をする学生達)

フォード氏を支える、として集まった性的暴行のサバイバーの人々の姿

などが印象的だった。


ずっと昔の学生時代のことだろ?大目に見たら?

今までなんで言い出さなかったんだ?売名か政治行為では?

自分が悪いんじゃないの?

(ちなみに、そういう思考に陥りがちな方はこの記事などを是非読んでみてほしい。)


そういったあらゆる人の批判に晒されてながら、

公聴会に臨んだ彼女の勇気にも感銘を受けたが、

それを支えたい、と言ってサポートしている人

(憤りながらテレビを見つめる同級生達も含めて)が

沢山いることに救いを感じた。


(ちなみに、カバノー氏側は「国家の恥」として否定しており

もちろん、氏のご家族のことなどを考えると胸も痛く、

事実の解明が何よりの第一だが、

一方のフォード氏は嘘発見器も受け、

民主党側はFBI捜査も要求している状況である。)


今回ばかりは、

これがトランプ政権や共和党に与える政治的打撃は・・・?

みたいなこと以前に、


その様子を見ながら、

何故、日本ではMeeTooが広がらなかったのか、

何故、財務次官のセクハラ問題はああゆう形(告発、報道、結果)にしかならないのか、

何故、伊藤詩織さんなどは日本ではなく海外で発信せざるを得ないのか、、、

そんなことに、思いを馳せてしまった。


昨日、ちょうど、MeeToo拡大の発端ともなった、

米国の国民的スターコメディアンだったビル・コズビー氏の

性的暴行についての実刑判決が出た。


その時も同級生達(これは主に女性達)は

“彼は私の故郷ペンシルバニアのスター、

もちろん大好きで偉大な人だったけど、

実刑でよかった。”


”女性の中には、

「その人が世の中に貢献している人だから」と見逃す人もいるけど、

偉大な人でも悪い場合もある。”


と議論していた。


日本では、

こういった事例に対する制度/対応面の改善はもちろんのこと、

国民の受け取り方ーそれは女性側のサポート含めーについても

考えるところがあるのではないかと思うのだ。


学生ラウンジの様子。

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